「茉希。行くだけ行ってみたら?」





そう声を掛けてきたのは安定期に入ったばかりの奈帆。




「ほら、奈帆もそう言ってることだし!ね?今日の19時!絶対来てね」





と言い残すと、愛子はデスクに戻ってしまった。




「奈帆ぉ〜…」




「いい出会いあるかもじゃん」




「…別に出会い求めてないもん」




「そんなこと言ってると、あっという間に30になっちゃうよ?いよいよ婚期逃すよ?」




「っ…そう、だけどさ……わたしはまだ…」





礼央君のことが…。