だから、この思い出だけは絶対大事にしたい。




…礼央君の分も。





その日、お通夜に顔を出したけど、そこに礼央君の姿は見えなかった。




亡くなったこと、礼央君が知っているのかもわからないけど、どこかで期待していたのかもしれない。





そこに礼央君の姿があることを、___





だけど、それはわたしが勝手に期待したことであって、礼央君がどうとかの問題ではない。




帰り際にユキさんと会い、丁寧にお礼を言われた。




毎日のように通い詰めたこと、もしかしたら迷惑だったかな?なんて思ったりしたけど、ユキさん曰く、楽しみにしてくれていたんだとか。





それを聞いた時は涙を我慢できなかった。