でも、血が繋がっていなくても、美男美女なところはそっくりだからすごい。




「礼央が母のことを嫌っていることも、もうご存知ですよね」






と向けられた瞳は、どこか切なさが混じっているように見えた。




「礼央が嫌うのも無理ないんです。母親の愛情は常にその時の男に向いていたし、そんな中で礼央に対する愛情を感じるほうが無理だと思います」





っ…そっか。





礼央君は母親の愛情というものに飢えて育ったんだ。





「だけど、ちゃんと礼央のことも愛していたんですよ。あの人、子供に対する愛情表現が苦手なだけで、礼央のことを一番に考えていました」




「……あの、今お母さんってどこにいるんですか?以前聞いた時、行方不明って聞いたんですけど」