(完)28歳の恋愛事情

「だから、こうしてご飯食べたり連絡先交換できてすげー嬉しいです」






そう言って笑った礼央君の横顔はどこか幼さが残っていた。




「俺、もっと頑張ります」




「え、なにを?」




「大人の男になれるように…茉希先輩の眼中に入れるように、です」







え……ま、待って。




それって軽く告白…してない?





いや、それは自惚れすぎかな?





でもそういう風にも捉えられる発言だよね??




「今日は付き合ってもらってありがとうございました。楽しかったです。次はデート、誘いますね」





気づくと目の前は会社で、スマホをヒラヒラさせながら会社に入って行った礼央君。