(完)28歳の恋愛事情

そう言ってくれた礼央君の瞳に嘘はなさそうだからすごい。




演技派だ。





「…でも見たから……女の人とホテルから出てくるところ」




「女?ホテル?……それ本当に俺ですか?」




「礼央君だった。先週の金曜日の22時頃」






こっちは時間まで覚えてるんだから、言い逃れはできないよ。




さっさと吐いてしまいなさい。





その中に反省の色が見えたら許してあげても……いいかも…?





「金曜………あ〜思い出した。それ俺です」




となぜか笑う礼央君。