(完)28歳の恋愛事情

「その意味がわからないんですけど。都合のいい女ってなんですか?」




「………」




「俺にとって茉希先輩が都合のいい女ってことですよね?ちょっと理解できないんですけど」




「……本当は他に好きな人いるんでしょ?セフレはいないって言ってたけど…今思えば、あれわたし自身がセフレなのかな?って………楽しかった?まんまと騙されてる年上の女見てて…」




「………」






なんでなに言わないの?




もう否定する気もなくなった…?





……図星だからなにも言えないの?




礼央君から視線をそらし、こぼれ落ちそうな涙に必死に耐える。