恐る恐るそう尋ねると、薄く笑った礼央君。
「…さぁ?去年の暮れから行方不明なので。どうせ男のところだと思います」
「………」
「…会うつもりなくてこっちに出てきたんで、全然いいんですけどね」
それ以上はなにも聞けなかった。
というより、これ以上聞いてしまえば、きっとわたしの顔には"同情"の文字が浮かんでしまうと思った。
そんなこと、礼央君は望んでいないようだし…
この話しには蓋をしないと、と思った。
それから礼央君のアパートを出ると、手を繋いで歩く夜道……
こんな時間さえも愛おしい…んだけど、心なしか口数が少ない気がする。
「…さぁ?去年の暮れから行方不明なので。どうせ男のところだと思います」
「………」
「…会うつもりなくてこっちに出てきたんで、全然いいんですけどね」
それ以上はなにも聞けなかった。
というより、これ以上聞いてしまえば、きっとわたしの顔には"同情"の文字が浮かんでしまうと思った。
そんなこと、礼央君は望んでいないようだし…
この話しには蓋をしないと、と思った。
それから礼央君のアパートを出ると、手を繋いで歩く夜道……
こんな時間さえも愛おしい…んだけど、心なしか口数が少ない気がする。



