(完)28歳の恋愛事情

今のわたし、絶対顔赤い。




多分耳まで真っ赤。




顔から火が出そうなくらい熱い。




なのに、礼央君の表情はどこか涼しげ。





「…礼央君は余裕そうだね。わたしなんて必死なのに」




「余裕なんてないですよ?これでも緊張…してます」





わたしの手を握ると、自分の心臓の鼓動を感じ取らせた。




……ほんとだ。





礼央君も緊張してるみたい。





「好きな人を抱くの久々だからすげー緊張する」




と小さく深呼吸をした礼央君に胸がチクリと痛んだ。