(完)28歳の恋愛事情

そして、それは次の日のことだった。






眠そうに出社してきた奈帆に、礼央君とのことを報告しようと声をかけた時、「茉希っ!ちょっと聞いてよっ」とものすごい勢いで愛子が駆け寄ってきた。





「ど、どうしたの?」






愛子の表情から良い話しではないと悟り、それが礼央君のことだということもすぐに悟った。






「昨日あのあと礼央君に連絡入れたの。週末会えないか?って」




「あ、うん…」




「そしたらさ、もう連絡できないとか言われたんだよ。理由聞いたら、素直じゃない彼女ができたので、って…」




「っ……あらら…」






それはそれは…。




ごめん、愛子。