(完)28歳の恋愛事情

口を尖らせながらそういうことを言う礼央君は、もしかしたら寂しがり屋?なのかも。






「あっ、じゃ次の休み、泊まりに来てください!それか俺が茉希先輩のほうに行きましょうか?」






本気でそう言う礼央君が可愛くて、思わずクスクスと笑ってしまう。





「なんで笑うんですか?」




「…可愛いな〜と思って」




「それ全然嬉しくないです」




「ふふっ。泊まりは考えとくね?とりあえず今日は帰ります」






バッグを持ち立ち上がると、手首を掴まれ軽く引っ張られた。






「へっ…」




わたしのマヌケな声は礼央君の胸の中に消える。