さっそく診察室へと三人を通した。
診察室の幸治さんはものすごく驚いていたけど、すぐに理解して、お母さんと良子ちゃんを残して診察を始めた。
私は、看護学校の野村先生と二人で医局へ行くと、看護師長と一緒にいた医局長に野村先生をご紹介して、事情を話した。
『そうでしたか。よく彼女を説得していただきました。ありがとうございました。』
と頭を下げる医局長。
「いえいえ、それは私ではありません。こちらの佐藤先生が彼女の相談に乗ってくださったからなんです。
私は彼女から持病を打ち明けられた昨夜まで何も知りませんでした。」
『ほう。そうでしたか。
それで、学校の方なんですが・・・』
「はい・・・。」
医局長から聞かされた言葉は私が想像してもいなかったことであった。



