言った。
ついに言ってしまった。
目を丸くしてる水原は相変わらず可愛くて、思わずふっと笑みが漏れる。
そうだ。俺は水原が好きなんだ。
それからはダムが決壊したみたいにぺらぺらと言葉が止まらなくなる。
「水原のこと泣かせちまうし」
今日みたいにな。
「ガキみてぇだし」
これはしょっちゅう。
「こんなどうしようもない俺だけど」
……不出来な弟らしいし。ごめんな。
「水原を思う気持ちは誰よりも負けねぇ自信がある」
これはまじ。
「だから、っ……!?」
付き合って下さい。
そう紡ぐはずだった口は、次の声を発することができなかった。
だって、水原が。
背中に回された腕。
心臓の音が聞こえそうなくらい密着した身体。
水原が、俺に抱きついてきたのだ。



