『 小町さんは悩んでいます。』



小町 利花 16歳。高校1年生。
私はいわゆる “高嶺の花” だ。



嫌味っぽく聞こえるかもしれないが
私は昔からの英才教育と
両親の素晴らしい遺伝子のおかげで
才色兼備な人間に成長した。


もちろん
それぞれのアビリティの蓋を開けて見ると
どれか1つに特化した人間に比べれば
私は劣るかもしれない。


しかし
私のアビリティのトータルを見て
『神は二物も三物も与えた』
と人々は口々に言うだろう。



そんな私は今悩みを抱えている。
その悩みはある欠損によるものだ。