辺境の獅子は瑠璃色のバラを溺愛する 2


「さあ、湯あみの準備をいましましょう」
「──ええ、わかったわ」

 サリーシャはおずおずとそれに従う。けれど、頭の中では朝ごはんは大丈夫だろうかということで一杯だった。嫌われてしまったらと思うと、気が気でならない。

 ──そうだわ。明日はセシリオ様に遅くまで寝て頂いて、わたくしが早起きすればいいのね。それで、朝早くからごはんを作ればいいのだわ。

 愛する夫に一夜にして幻滅されるわけにはいかない。夜の準備をされながら、サリーシャは心のうちで固くそう決心したのだった。