辺境の獅子は瑠璃色のバラを溺愛する 2

 セシリオもジョエルと共に事の真相を知り、大層驚いていた。屋敷の誰かが悪さをしているとは気付いていたようだが、それがローラだとまでは予想していなかったようだ。
 そして、ローラがあの後からどうしているのかは、よくわからない。

 セシリオは神妙な面持ちでサリーシャを見つめ、身を屈める。そして、労わるようにそっと頭頂部にキスをした。


***


 ローラの部屋に行くとき、さすがのサリーシャも緊張した。セシリオは一緒に行こうかと言ってくれたが、それは断った。自分とローラの二人で話すべきだと思ったのだ。
 ここにくる前に厨房に寄って、紅茶と菓子を用意した。ドアの前で大きく深呼吸をしてから、トン、トン、トンとノックする。中からは「どうぞ」と小さな声がした。

 サリーシャが部屋の中を覗くと、ローラはぼんやりと窓の外を眺めていた。

「ローラ様、失礼します」