辺境の獅子は瑠璃色のバラを溺愛する 2

 確かに、朝からずっとこの作業をしている。少し気分転換した方がいいかもしれない。

「はい。ありがとうございます」

 サリーシャは笑顔で頷くと、テーブルの上の封筒類を片付け始めた。

「まだたくさんあるのか?」

 サリーシャの前の空いたスペースにティーカップを置いたセシリオは、チラリとその封筒の束を見る。サリーシャは首を横に振って見せた。 

「あと十枚くらいですわ。終わったら、ラウル様に遊んで欲しいと言われているのです」

 サリーシャはそこで一旦言葉を止めた。

「あとは……ローラ様の様子を見に行きたくて」
「あぁ、そうだな」

 昨日、ローラはメラニーに部屋に連れ戻されたまま、社交パーティーが始まってもとうとう戻っては来なかった。顔を強ばらせたメラニーと騒ぎに気付き階下に降りてきて事情を知ったジョエルにはしきりに謝罪された。