辺境の獅子は瑠璃色のバラを溺愛する 2

 花の伝票はメラニーも事前に確認した。しかし、この花の手配を任されたのは他ならぬサリーシャである。例えレニーナがこっそりと伝票を書き換えていたとしても、今ここでそれを証明することも出来ない。

 サリーシャはぐっと唇を噛み締めた。

 ──申し訳ありません。

 そう謝罪しようとしたとき、サリーシャより一拍早く、メラニーが再び口を開く。

「一体どういうつもりなの? 説明しなさい、ローラ」

 怒りに満ちた低い声の問いかけに、サリーシャは驚きで目を見開いた。

「え? ローラ様……?」

 一方、鋭い視線を浴びたローラは、母親のただならぬ怒りを感じとり、真っ青になって小さく震えていた。


 サリーシャはぎこちなく首を回し、ローラを見つめる。ローラはメラニーに睨まれ、真っ青になったまま体を震わせていた。