辺境の獅子は瑠璃色のバラを溺愛する 2

 同じく大広間で作業していたレニーナとローラも、サリーシャのただならぬ様子に気付いてこちらへと寄ってきた。

「サリーシャ様、いかがなさいました?」
「装花の数が足りないのよ」
「花が?」

 真っ青になったサリーシャを見つめるレニーナの眉間に深い皺が寄り、ローラはおどおどしたようにレニーナとサリーシャの顔を見比べる。

 装花の注文は数日前にしてあった。
 伝票はサリーシャ自身が何回も確認したし、メラニーも念のためと言って確認して間違いないことを確かめたのだ。絶対に注文間違いのはずはない。

 となると、考えられることは二つだ。
 一つは花屋が注文の数を間違えて、少ない数を届けてきたこと。けれど、度重なる注文の失敗を受けて、メラニーは納品の際は必ず誰かしらが立ち合って伝票と納品の数が合っているかを確認することを指示した。だから、これはあり得ない。

 となると、もうひとつは……。