サリーシャはセシリオの差し出したカードを手に取った。名前が書いてあるが、綴りが違う。しかし、それ以上に気になったのは文字だ。サリーシャによく似た文字が書かれているが、跳ね方や丸みの付け方が僅かに違う。
「え? なんで……」
サリーシャはそれを見つめたまま呆然とした。
これは自分の文字ではない。けれど、サリーシャは確かにこのカードと同じ氏名を記載したカードを作った。ということは、誰かがカードをすり替えたとしか思えない。
──まさか、レニーナ様が?
出来上がったカードは、レニーナに預けた。
何回かミスを繰り返した注文などもいつも三人で手分けしたものを最後はまとめて使用人に託し、発注していた。やろうと思えば、商店に渡る前に伝票を書き換えることも可能だろう。それに、思い返せば孤児院の慰問にメラニーも一緒について行ったので、用意した籠から物を抜くこともできるかもしれない。
「え? なんで……」
サリーシャはそれを見つめたまま呆然とした。
これは自分の文字ではない。けれど、サリーシャは確かにこのカードと同じ氏名を記載したカードを作った。ということは、誰かがカードをすり替えたとしか思えない。
──まさか、レニーナ様が?
出来上がったカードは、レニーナに預けた。
何回かミスを繰り返した注文などもいつも三人で手分けしたものを最後はまとめて使用人に託し、発注していた。やろうと思えば、商店に渡る前に伝票を書き換えることも可能だろう。それに、思い返せば孤児院の慰問にメラニーも一緒について行ったので、用意した籠から物を抜くこともできるかもしれない。



