辺境の獅子は瑠璃色のバラを溺愛する 2

「閣、……、セシリオ様。わたくし、失敗ばかりで……。気を引き締めないと、本当にアハマスに泥を塗るようなご迷惑をかけてしまうかもしれません」

 またもや言い間違えたサリーシャに、セシリオはくくっと笑う。

「迷惑ではないから大丈夫だ。そもそも、毎年社交パーティーをすべきところを二十年近くしてなかったんだぞ? 少しの失敗くらい、誰も気にしない」

 セシリオは一旦口をつぐんで思案するように視線を宙に浮かせる。

「それに、恐らくなのだが……、きみはそんなに失敗をしていないのではないかと思うんだ」
「え?」

 サリーシャは訝し気に眉を寄せる。セシリオは自身のポケットに入れていた、最初にサリーシャが作ったというカードを取り出した。

「これは本当にきみが作ったのか? 俺にはどうも違うように見えるが」