辺境の獅子は瑠璃色のバラを溺愛する 2

「俺はサリーシャを甘やかしたいんだと言っただろう?」

 優しく抱き寄せられてすっぽりと包まれると、幸福感がこみ上げてきて抑えていた気持ちが溢れだす。この人が、好きだ。

「わたくしも閣、かっ、んん、セシリオ様を愛しております」

 こんな場面で言葉を噛んだサリーシャを見下ろしながら、セシリオは嬉しそうに笑う。サリーシャを包む広い胸板が笑っているせいでくつくつと揺れた。

「もう、閣下! 笑わないで下さいませ!」
「閣下?」
「あ……」

 間違えたと思って言いなおそうとしたが、その前に顎に手を添えられて顔を上げさせられる。どちらともなく瞳を閉じるともう一度顔が近づき、お互いの存在を確認するようにゆっくりと、深く唇が重なった。
 そして、また顔を見合わせて笑い合う。