辺境の獅子は瑠璃色のバラを溺愛する 2

 再びハアッと深いため息をついたサリーシャは、机の上に置いてある伝票を手にとった。この伝票は、社交パーティーで使用する装花のものだ。装花は生花を使用するため当日の朝に納入してもらうのだが、手配は事前に行うのだ。

 サリーシャはメラニーの下でパーティーの準備を手伝って、色々なことを学んだ。色々とミスもしてしまったが、それはメラニーやレニーナがフォローしてくれた。

 ──だけど、アハマスに戻ったら……。

 色々なことが不安でならない。
 自分のせいでアハマス家に恥をかかせるのではないかと思い、怖くなる。

 もう一度ノートを開いて見返していると、ドアがカチャリと開いたような音がした。そちらを見ると、ちょうどどこかにいっていたセシリオが戻ってきたところだった。

「閣下、お帰りなさいませ」

 サリーシャは立ち上がって出迎える。