辺境の獅子は瑠璃色のバラを溺愛する 2

「え? いいの? サリーシャ様がまたメラニー様に怒られるかも……」
「大丈夫だ。頼んだ。サリーシャを心配してくれてありがとう」 

 セシリオの意図が掴めないようでレニーナは戸惑ったような表情を浮かべた。しかし、最後はおずおずとトレーを手に廊下を去ってゆく。

 セシリオはその後ろ姿を見送ったあと、もう一度手のひらのカードをじっと見つめた。


◇ ◇ ◇


 部屋で明日に迫った社交パーティーの準備で自分がなすべきことに漏れがないかの最終確認をしていたサリーシャは、ノーラに頼んで温かい紅茶を用意してもらった。フローラルな香りが漂うそれを一口含むと、見ていたノートをパタンと閉じる。そして、自己嫌悪から深いため息を吐いた。

「どうしよう……」