辺境の獅子は瑠璃色のバラを溺愛する 2

「そうですか? ありがとうございます」

 嬉しそうにはにかむ姿には、まだ少年のあどけなさが残っている。
 パトリックは部屋の隅に置かれた愛用の剣にチラリと視線を送ると、残念そうに眉尻を下げた。

「叔父上にはまた剣と銃撃を習いたかったのですが、なかなかタイミングが合わないですね」
「まだ足が完全に本調子でないなら、無理はするな。剣は無理だが、銃を構えるくらいなら平気かな。──アハマスに最近、短時間で装填できて湿気にも強い最新型の銃をたくさん配備した。護衛で同行した銃騎士が持っているから、後で紹介しよう」
「新しい銃を? ありがとうございます。それがあればあの賊のことも捕らえられたかもしれないのに、残念だな。本当に、だいぶ馬が疲れているように見えたのです。あと少しで捕まえられそうだったのに……」

 そのときのことを思い出したのか、パトリックは悔しそうに唇を噛んだ。


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