辺境の獅子は瑠璃色のバラを溺愛する 2

 ベッドの端に外側を向くように横になっていたサリーシャは、小さな呼び掛けが聞こえたが瞳を閉じたまま寝た振りをした。

「さすがにもう寝たか……」

 少しがっかりしたような声が聞こえる。なにか作業するような物音がしばらく続いたあと、ベッドにがぎしりと鳴り、頬に柔らかな感触が触れる。

「お休み、サリーシャ」

 しばらくすると、背後から規則正しい寝息が聞こえてきた。サリーシャがくるりと寝返りを打つと、セシリオはサリーシャに背を向けるように寝ていた。サリーシャは恐る恐る手を伸ばす。

 ──あったかい……。

 広い背に触れると、じんわりと体温の温かさが伝わってくる。両手と額をセシリオの背にくっつけるようにぴったりと寄り添うと、とても安心する。
 さっきまでちっとも眠くならなかったのに、あっという間に意識は薄れていった。 


◇ ◇ ◇