サリーシャはラウルに望遠鏡を手渡す。ラウルは目を輝かせてその筒を握りしめた。
「どこかに小鳥はいないかな?」
「あちらに何羽かとまっておりますわ」
サリーシャは少し離れたところに生えた大きな木の上を指さす。羽は黒く、胸のあたりは白い鳥がとまっているのが見える。
「本当だ」
ラウルは頬を紅潮させて早速望遠鏡を持ち直し、それを覗き込んだ。よく見えるのか、覗いたまま口元は笑みを浮かべている。
しばらく観察を続けていたラウルは、望遠鏡を目元から離すとサリーシャの注意を引くようにスカートの端を引く。
「サリーシャ様、あっちに行こう」
すぐにひとりで走り出したラウルを、サリーシャは追いかける。
そのときだった。
目の前でラウルが勢いよく転び、前に倒れた。
土から張り出した木の根に足を引っかけたのだ。それと同時に、前方の池からポシャンという音がして、水紋が広がる。
「どこかに小鳥はいないかな?」
「あちらに何羽かとまっておりますわ」
サリーシャは少し離れたところに生えた大きな木の上を指さす。羽は黒く、胸のあたりは白い鳥がとまっているのが見える。
「本当だ」
ラウルは頬を紅潮させて早速望遠鏡を持ち直し、それを覗き込んだ。よく見えるのか、覗いたまま口元は笑みを浮かべている。
しばらく観察を続けていたラウルは、望遠鏡を目元から離すとサリーシャの注意を引くようにスカートの端を引く。
「サリーシャ様、あっちに行こう」
すぐにひとりで走り出したラウルを、サリーシャは追いかける。
そのときだった。
目の前でラウルが勢いよく転び、前に倒れた。
土から張り出した木の根に足を引っかけたのだ。それと同時に、前方の池からポシャンという音がして、水紋が広がる。



