辺境の獅子は瑠璃色のバラを溺愛する 2

 レニーナが戻ってきたのだと思ったサリーシャがドアを開けると、そこから飛び込んできたのはラウルだった。

「サリーシャ様! 僕、お外に行きたいんだけど、行ける?」
「お外ですか? いけますよ」
「よかった! ねえ、サリーシャ様。あれを持って行ったらダメ? この前使った……」

 こちらの機嫌を窺うように上目遣いにボソボソと喋るラウルの様子に、サリーシャはすぐにピンときた。

「望遠鏡ですか? では、持って行きましょう」
「やったぁ!」

 サリーシャがにこりと微笑むとラウルは大げさなくらいに大喜びした。そして、セシリオと同じヘーゼル色の瞳を嬉しそうに細めてサリーシャを見上げる。

「僕、ルーリィと先に下で待っているから、サリーシャ様もすぐにきてね」
「はい、かしこまりました」

 サリーシャはにっこりと微笑んだ。