辺境の獅子は瑠璃色のバラを溺愛する 2

 黙り込むサリーシャをちらりと見つめ、メラニーはもう一度息を吐いた。

「とにかく、もう少し気を引き締めて。このままでは、わたくしはセシリオにサリーシャ様は辺境伯夫人としての資質に欠けるから、子どもができる前に離縁すべきだと進言しなければならないわ」
「そんなっ!」
「この話は以上よ。後で当日の装花と手土産について最終打ち合わせをするから、それには同席して。──……お願いだから、これ以上失望させないで」

 メラニーは突き放すような口調でそういうと、サリーシャから顔を背けてすくっと立ち上がった。

 サリーシャはショックのあまり、メラニーの部屋を出たあとにしばらくドアの前で立ち尽くした。

 “これ以上、失望させないで”

 その一言が全てを物語っている。