辺境の獅子は瑠璃色のバラを溺愛する 2

 食品庫の端に積まれた木箱を繰り返し数えたが、何度見直しても同じだ。

「納品数量を間違えてないかしら?」
「いえ、この数量でしたが……」

 サリーシャの様子に、納入した商店の配送係は困惑したように肩をすくめる。

「これでは足りないわ。あと十五本、明後日までになんとかならないかしら?」
「店に戻って確認してみないとなんとも言えません」
「では、すぐに店に戻って。お願い、足りないと困るのよ」
「そうは言われましても……」

 すがるように言うサリーシャに対し、配送係は困ったように眉尻を下げる。

「とにかく、確認して後ほどまたご連絡します」
「ええ、お願いします」

 足早に立ち去って行く配送係を見送ってから、サリーシャは今日到着した飲み物をもう一度確認した。プランシェの各地から集めてきたこれらの果実酒は、運ぶのに時間がかかる。
 もし、店に在庫がなかったら……