辺境の獅子は瑠璃色のバラを溺愛する 2

「ねえ、サリーシャ様はお兄様のことどう思う?」
「パトリック様のこと? 素敵な男性だと思いますよ」
「ふうん」
「きっと、たくさんのご令嬢がパトリック様からお誘いされることに憧れますわ」

 それを聞いたローラはとても嬉しそうに表情を明るくする。兄を褒められて、悪い気はしないのだろう。
 静かに会話を聞いていたレニーナが持ち上げたティーカップからは、白い湯気が上っていた。 


***


 サリーシャがラウルの部屋を訪ねると、待ち構えていたラウルはサリーシャのもとに一目散に駆け寄ってきた。

「ラウル様、お勉強は終わりましたか?」
「終わったよ。ほら、見て」

 ラウルはサリーシャの手をぐいぐいとひくと、部屋の奥のテーブルへと連れてきた。そこに置かれたノートには、びっしりとお勉強した形跡がある。

「本当だわ。ラウル様は凄いですわね」
「でしょ? 遊びに行ける?」
「行けますよ」