辺境の獅子は瑠璃色のバラを溺愛する 2

 サリーシャはその日の晩、そんな想いを書き綴ってセシリオへの手紙をしたためた。
 

◇ ◇ ◇


 ワン、ツー、スリーという掛け声に合わせて、ステップを踏む。たどたどしかった足の動きは、数日もしないうちにスムーズになる。するとそれは自信に繋がり、更に動きが滑らかになる……。

「とてもお上手ですわ」
「ありがとう。サリーシャ様が上手いからだね」

 誉められたパトリックは嬉しそうにはにかむ。

「あら、お兄様。その言い方はわたくしが下手くそみたいな言い方だわ?」
「そんなことは言ってないだろう」

 横で二人の様子を眺めていたローラが口を尖らせると、パトリックは呆れたように肩を竦める。そして、その場にいた皆がどっと笑いに包まれた。
  
 パトリックのダンスの腕の向上は目覚ましかった。