辺境の獅子は瑠璃色のバラを溺愛する 2

 顔を上げたメラニーが柔らかく微笑むのを見て、サリーシャはホッとした。セシリオからは『女性にしては厳しい』と聞いていたが、今のところはとても穏やかで優しい。

「はい。ありがとうございます」

 サリーシャは笑顔でお辞儀すると、部屋を後にした。

 ──メラニー様は自由にしていいっておっしゃっていたけれど、どうしようかしら……。

 サリーシャは頬に手を当てて考え込んだ。
 休憩していていいというのだから、部屋でゆっくりしていてもいいのだろう。現に、レニーナとローラは既に自室へと戻ってしまった。
 けれど、居候の身でゆっくりしているのも悪い気がしたサリーシャは、屋敷の一階へと向かった。おずおずと使用人達の部屋を覗くと、中では侍女達が忙しなく仕事をしている。

「こんにちは」