辺境の獅子は瑠璃色のバラを溺愛する 2

 体を前に乗り出したままそう断言すると、ローラは両手を胸の前で組み、夢見るような表情をみせた。叶わないわけがないと確信するかのようなその様子に、サリーシャは相好(そうごう)を崩す。
 ローラはまだ十ニ歳。まだ知らぬ『恋』というものに、一番憧れが強い年頃なのかもしれない。

「ええ、素敵ですわ」

 にっこりと微笑んで同意すると、ローラは表情を益々輝かせた。

「嬉しい! サリーシャお姉様も素敵だと思うのね? やはり、結婚は恋した相手としないと」
「はい。そうですわね」

 恋した相手であるセシリオと結婚したサリーシャはとても幸せだ。この可愛らしい少女にいつか素敵な男性が現れることを祈った。

「レニーナ様は、ご結婚自体がお嫌なのですか?」

 サリーシャは静かに座ったまま話を聞いていたレニーナにもおずおずと話を振った。