辺境の獅子は瑠璃色のバラを溺愛する 2

 会った日のことを思い出しているのか、セシリオは口許を綻ばせる。きっと、楽しい思い出なのだろうなと思った。そんな様子をみていると、サリーシャもとても楽しみになってくる。

「賑やかそうですね。楽しみにしてます」
「ああ、そうだな」

 相づちを打ったセシリオは宙に視線を向けて、何かを思い付いたようにサリーシャを見つめる。

「たしか、期間は半月程度と言っていたな。遅くとも社交パーティー前日までには俺も行くから、帰りは義兄上が言っていたようにどこかに立ち寄りつつ帰ろうか?」
「いいのですか? はいっ、是非! 閣下とお出掛けは楽しみです。以前に贈っていただいた望遠鏡を忘れずに持っていかないと」

 手を前に組んで、嬉しそうに目を輝かせてはしゃぐサリーシャを見つめ、セシリオも優しく微笑んだ。


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