「でも──、一番したたかなのはサリーシャ様よ。だってわたくし、以前マリアンネ様から、マリアンネ様はアハマス閣下と結婚する方向で決まってるとお聞きしたのよ。それなのに、あんなことになったでしょう? その座にちゃっかりと収まって何事もなかったように平然としていられるなんて、どれだけ面の皮が厚いんだか。それに、さっき話し掛けようとしたら適当にあしらわれたのよ。エレナ様にも取り入って、いい気なものね」
「あの事件で殿下達を庇ったから今日のあのドレスでしょう? ひどい傷と聞いていたけれど、アハマス閣下と普通にご結婚したのだから、大した傷にはなっていないのね。ちょっと怪我するだけで辺境伯夫人になれるなら、わたくしがあの場で飛び出せばよかったと思ったわ」
「あの事件で殿下達を庇ったから今日のあのドレスでしょう? ひどい傷と聞いていたけれど、アハマス閣下と普通にご結婚したのだから、大した傷にはなっていないのね。ちょっと怪我するだけで辺境伯夫人になれるなら、わたくしがあの場で飛び出せばよかったと思ったわ」



