辺境の獅子は瑠璃色のバラを溺愛する 2

「お父様はとても悔しがってましたけれど、実はわたくしは、エレナ様がお妃様に選ばれてホッとしましたの。お二人とも、本当にお幸せそうでしょう? それに、わたくしにはお妃様になることなど荷が過ぎますし、──」

 尻すぼみになる声と逆行するように頬はほんのりと赤く色付く。サリーシャはその様子を見てすぐにピンときた。

「もしや、ユリシア様は元々カルロ様をお慕いしていたのですね?」
「──その……、カルロ様とは、小さいときから一緒だったから……」

 ごにょごにょと濁すように先ほどと同じことを言うユリシアの頬は益々赤くなった。涼しい季節にも関わらず、首まで赤くなっている。ユリシアは照れ隠しのようにサリーシャに話題を振った。

「でも、サリーシャ様がアハマス閣下に嫁がれたのは意外でしたわ。これまで、一度もお話を聞いたことがありませんでしたから」
「ええ、まぁ……」