辺境の獅子は瑠璃色のバラを溺愛する 2

 しばらくすると、螺旋階段の上の大きな扉から国王陛下夫妻が姿を現した。それに続き、他の王族達が次々と姿を現して用意された上座に着席してゆく。最後に、昨日とはまた違う式典服とウェディングドレスを着たフィリップ殿下とエレナが現れると会場は大きな拍手に包まれた。
 エレナは昨日とは打って変わり、ダンスに適した膨らみの少ないドレスを着ている。そのドレスにはサリーシャの着たウェディングドレス同様、真珠が縫い付けられていた。

「始めよ」

 立ち上がった国王陛下が右手を挙げて舞踏会開始の合図をすると、オーケストラの演奏が始まる。それに合わせて、主役であるフィリップ殿下とエレナの二人だけがまず中央で踊った。
 次に、国王陛下夫妻がダンスに加わり、その次に他の王族達が加わる。それらが終わってから、やっと臣下である他の貴族たちが踊ることが出来るのだ。