「お前は何を抱えてる?俺は、お前を救いてぇ」

でも、私には答えることはできなかった。
私は誰も信じられないんだ。

「私に関わらないで。お願い」

これは、私の本心だった。

「お願いだから。放っておいて」

そう言い、これで、諦めてくれるだろうと私は下を向いた。
でも、それは叶わなかった。

「俺をみろ。美桜」

そう言って、彼は私の頬に伝った涙を拭き、そのまま両手で頬を包み込んだ。

「え、なんで私の名前知って」

彼の目が私とぶつかった。