私の視線に気づいたのか、
如月君は、バイクから降りて、

「早かったな笑もっとゆっくりでも良かったのに」

そう言い、私に近づいた。

「今日連れて行きたいとこあるから、一緒にきて」

そういい、私の手を引いて、ふわっと私の体を持ち上げ、ヘルメットをつけた。

「ど、どこに行くの?」

「着くまで秘密」

そう言って笑った顔があまりに綺麗すぎて、私は思わず目を逸らした。

「寒いからこれ着てて」

そう言って如月くんは着ていた上着を私にかけた。
如月君の方が寒いだろうに、どうして私にそこまで…