「おい、メガネはカッコいいって言ったな? なら髪型か? 髪型が玲奈の好みと違ったのか?」

 しまった! カッコいいって、つい本音を漏らしてしまった。

 でも、護のことじゃなくて、メガネをカッコいいって言っただけだから、平気…だよね。

 髪型も、本当のこと言っちゃって、大丈夫…だよね…

「…髪型も…カッコいい……と思う」

「うん、うん、そうだよなー。あー、びっくりした。玲奈のこと分かってるはずなのに、間違えたのかと思って、ビビったわ」

 そう、メガネも髪型もドンピシャだ。

 私のことをよく理解している護が本気になるって、スゴい威力…本当はもう全面降伏してしまいたくなっている。

 でも…護は、どうしてそこまでするんだろう?? 自分を私の好みにしてまで…。

「あのさ、私が『護にしておく』って言ったら、どうなるの?」

 さっきまであんなにじょう舌だったのに、護は急に黙り込んでしまった。

 私、そんなに変なこと聞いた??

 どうしていいか分からないでいると、護がようやく口を開いた。

「………玲奈もオレも幸せになる、かな」