寒いのに、どうしてこんなところで私を待っていたのか、すごく不思議で、その理由を質問したくなった。

 でも、それよりも先に、口が自然と動いた。

「…ひいおじいちゃん、亡くなったんだってね」

「ああ、うん。あと3日で100歳だったのに…。でも、こればっかりは仕方ないわ」

 護のひいおじいちゃんが亡くなったって聞いてから、悲しんで泣いている護を想像していた。

 でも、護の言い方からは、悲しみは残っているものの、どこか吹っ切れたような、そんな印象を受けた。

 私はホッとした。

「そのイメチェンは、ひいおじいちゃんのことと関係あるの?」

「ははは。ある…のかな。あるような…ないような…」

 護は少し首をひねった。