はっ！　そのとき、私はあることを思い出した。

「呪いのせいだったんだ！　相田先輩に彼女ができちゃったの！！」

　相田先輩というのは、3年生で人気ナンバーワンの先輩だ。

「それは絶対に関係ない。玲奈なんか、相田先輩のこと、キャアキャア遠くから騒いでるだけで、しゃべったこともないだろ。それに、そもそも相田先輩のこと、本気で好きでもなかったんじゃないか？　玲奈は惚れっぽいんだよ。恋に恋するって感じ…」

「そんなことないよー。先輩の姿を見かけるだけで、ドキドキしたんだから」

　私はふくれっ面を作って、護に向けた。

「護の方こそ、恋がどんなものなのか、知らないくせにー！」

「いいや、お前よりはよっぽど知ってる…って言っても、オレも片思いしか知らないけど…」

「えっ！？　護に好きな子がいるの？　誰、誰？？」