〜ドルチェ〜

「ヘルプお疲れ様だったな」
「なんとか乗り切りましたね」
他愛もない世間話をしていたが 

コウモトの顔が引きつった

「来月から、お前店長だ。配属先はあの店舗だ」
「異動ってことですか?」
いずれくる、運命を悟ったコウジは冷静だった

「お前はいいよ。ユカちゃん、これ聞いたらどうなるかな」
「知ってたんですか?」
「俺を誰だと思うんだ」
コウモトは不敵な笑みを浮かべてた

「ユカ、成長しましたね」
「お前の一番の実績だ。ケアは女性陣に任せる!オッサンが意味ないだろ」
「確かにそうですね(笑)ナツミ呼びましょうか?」
「頼むわ」
コウジはスマホを出すとナツミを呼び出した
「ナツミ?ドルチェ来て?」

10分後、ナツミの姿がドルチェにあった
コウモトから一連の説明を受けると、ナツミは絶句した

「私でいいならケアはしますが、ユカちゃんの気持ち考えると…しかもユカちゃんにとって、アンタ初めての彼氏だよ」
「え?」
コウジは絶句した
「こりゃぁ、責任取るしかないな」  


コウモトは財布から3万円を出すとナツミに渡した
ナツミは驚いた
「バカ(笑)勘違いすんな
ユカちゃんのケア代だ。かかった費用は来月のコウジの給料から天引きだ」
「そんな殺生な……」
「アンタ、責任取りなさいよ」
「ヘイヘイ。さて、ヤローはおいとましますか」

コウモトとコウジは店に戻った