身体中の血管を針が暴れ回るような痛みが走り、あまりの痛みにツヤは悲鳴を上げる。そしてその痛みに耐えられず、実験室でさらに暴れ回り、ずっと閉じ込められていた地下室を飛び出し、広い屋敷を半壊させながら逃げた。

痛みに悲鳴を上げながら走るうちにケレトをいつの間にか離れていた。いくつもの国を頭を抱えながら走り回り、とある国の森の中でようやく意識を失う。

そして目が覚めた時、ショックからか、ツヤは自分の名前と自身が鬼であること以外の記憶を失くしていたのだ。