だが、ツヤに呪術師としての才能はない。母親とは違う黒髪がその証拠だ。父親と髪の色が同じこと、そして呪術師としての才能がないことにツヤは寂しさを覚えていた。
「あたしにも呪術が使えたら……」
アサギが風を操り、カスミを吹き飛ばそうとする。砂利の混ざった風のため、カスミの体には細かい傷ができていった。
だが、カスミはそのことを気にせずに手を重ね、呪文を唱える。すると地面から黒い手がいくつも現れ、アサギを捕まえようと素早く動く。
呪術という特別な力を持った二人にツヤは敵わない。妖と戦うこともできない。二人を守りたいのに結局守られてしまう。それが嫌だった。しかし、どうすればいいのかわからない。そんな時にアサギに声をかけられたのだ。
「カスミにも教えるつもりなんだけど、体術を一緒にしてみない?」
体術は妖ではなく人から身を守るためのものだ。これなら一緒に稽古することができる。それがわかった時、ツヤは泣きたくなるほど嬉しかったのだ。自分でも人を守ることができるのだとわかったのだから。
「あたしにも呪術が使えたら……」
アサギが風を操り、カスミを吹き飛ばそうとする。砂利の混ざった風のため、カスミの体には細かい傷ができていった。
だが、カスミはそのことを気にせずに手を重ね、呪文を唱える。すると地面から黒い手がいくつも現れ、アサギを捕まえようと素早く動く。
呪術という特別な力を持った二人にツヤは敵わない。妖と戦うこともできない。二人を守りたいのに結局守られてしまう。それが嫌だった。しかし、どうすればいいのかわからない。そんな時にアサギに声をかけられたのだ。
「カスミにも教えるつもりなんだけど、体術を一緒にしてみない?」
体術は妖ではなく人から身を守るためのものだ。これなら一緒に稽古することができる。それがわかった時、ツヤは泣きたくなるほど嬉しかったのだ。自分でも人を守ることができるのだとわかったのだから。

