「こんばんは。」
「こんばんは。どうしたんですか?」
「なんか、少し会いたくなって。」
「そうですか。中、入ります?」
「いいんですか?」
「どうぞ。」
「お邪魔します。」
 吉村さんを、部屋に通した。

「吉村さんの部屋よりは狭いですけど。」
「吉村さんってやめてください。
 俺の方が年下なんで、敬語もやめてください。理玖って呼んでください。」
「じゃあ、理玖くんって呼ぶね。私にも敬語じゃなくていいよ。」
「ありがとう。」