「ねぇ、綾。丹希ってあの丹希?」


瀬那が指さしたのは、今朝一緒に朝ご飯を食べた丹希サンだ。


「うん。」


「え?すごくない?漫画の中じゃん。」


「いや、そんなことないよ。」


「お風呂場でばったりだとか、一緒にベッドで寝るだとか_」


出た、瀬那の妄想。


こうなるともう誰にも止められない。


そして私はしばらく瀬那の妄想を聞いていた。