ある日、
「離婚して欲しい。」
理由を聞くと
「不倫相手に子供ができた。」
とのこと。
 怪しいとは思っていたが、不倫されていた上に、子供まで作っていた。
 子供に罪はない。
 離婚することにした。

一緒に住んでいたアパートを出て、1人暮らしを始めた。

それから3カ月経過したとき、
インターホンが鳴り出ると、暴力団組員が立っていた。
「赤石瑞穂さんですか?」
「あー、今は違いますけど、そうでしたね。」
「赤石陽介さんに借金があるのご存じですか?」
「いえ、知りません。」
「でも、貴方のサインがあるんですね。」
借用書をみると、保証人に私の名前があった。
「赤石陽介さんに連絡しても繋がらず、探したんですけど見つからないので、代わりに払っていただきます。」
「いくらですか?」
「1000万円です。」
「そんなにないです。」
「すぐにとは言いません。返していただければ、こちらとしてはいいので。」
「はい。」