その笑顔がとてもダンディで、私はふと、気になった。


(宝城先輩は、佐原先生のこと、どう思ってたのかな?)


あの強気な宝城先輩が、一時的とは言え、怒られて反省してたなんて、なんだか意外だった。


(実は、佐原先生のこと、好きだったんじゃないかな)


佐原先生はカッコいいから、面食いの宝城先輩のお眼鏡に叶っても不思議じゃない。
奥さんも子供もいるから、望みはゼロなのだけど。


(私の考えすぎかな?)


でも、もしそうなら、宝城先輩、ちょっとだけ可哀想かも。

佐原先生に聞けば、何か教えてくれるかもしれないけど、私は黙っていた。