家に帰ると、私は、ずっと書けなかった小説の続きを書いた。
真昼ちゃんが楽しみにしてくれていた、長編小説のラスト。
烈華様が死んでしまってから、一文字も進められていなかったそれに、久々に向かい合った。
彼が物語の中で死んでしまっても、それまでの彼が消えるわけじゃない。
彼の言葉も、生き様も、私の中でちゃんと生きてる。
私が好きになった彼は、私の心に、ずっと住み続けている。
こんなものは、所詮、思春期の気の迷いなのかもしれない。
いつか、この思いが無くなる日が、あるいはこの思いを捨てる日が来るかもしれない。
でも、それまでは────
私は今日も、虚構(キミ)に叶わぬ恋をする。
真昼ちゃんが楽しみにしてくれていた、長編小説のラスト。
烈華様が死んでしまってから、一文字も進められていなかったそれに、久々に向かい合った。
彼が物語の中で死んでしまっても、それまでの彼が消えるわけじゃない。
彼の言葉も、生き様も、私の中でちゃんと生きてる。
私が好きになった彼は、私の心に、ずっと住み続けている。
こんなものは、所詮、思春期の気の迷いなのかもしれない。
いつか、この思いが無くなる日が、あるいはこの思いを捨てる日が来るかもしれない。
でも、それまでは────
私は今日も、虚構(キミ)に叶わぬ恋をする。

